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古びたキッチン


【土間の広がる家】のキッチン。奥さまより「キッチンの面材は、古びた感じで」という要望。古びた、ダメージ、アンティーク、ヴィンテージ、、、その表現で受け取り方は様々ですが、素材感を大切にしたキッチンを目指しました。


素材は道産ナラ15mmのフローリングを、わざと傷つけ、雨曝しにしたもの。乾燥技術も含めた良質なもの。フローリングなので実があり、貼った時に安定感あります。巾90mmと75mmを混ぜて、ランダムに貼りました。同じ素材なのですが、ダメージ具合によって板ごとの色が異なるのが面白い。仕上げには桐の油を塗布。経年変化とともに、より美しい飴色になります。


食洗機は、AEGの大容量。その扉にも、同じダメージ材を貼りました。レンジフードの縦ダクトにも同じダメージ材を貼り、統一感を出しています。ラフな魅力を出しつつ、シッカリと作り、古びた感じに仕立てています。自身が使い続けることにより、よりヴィンテージ感が増していくこと。良質な無垢材を使うと、そんな魅力もあります。


キッチンの背面収納も造作。壁面には、25×25mm、25×11.5mm、11.5×11.5mmといった3つのサイズのガラスモザイクをランダムミックスで貼っています。オープンな戸棚にハンガーパイプを設け、フライパンや鍋敷きなどのキッチンウェアを飾り付けています。間接照明の光もあたって、素敵な装い。キッチン裏側には、広さ1.5畳のパントリーを配備しており、収納量たっぷりの計画になっています。


根來宏典/築紡

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