秋晴れの日、筑波の根來さんの設計した家にお邪魔してきました。
根来さんの設計した家には最近何度かお邪魔していますが、ここ3軒ほどは、比較的広い敷地の平屋で、根來さんらしさが随所にあるなと感じる家ばかりでした。
根来さんの設計はダイナミックな空間と様々な素材の構成が特徴。
屋根や水切りなどに使用されたガルバリウム鋼板の色や外壁の焼杉など、色々な素材を使われていることが印象的ですが、やはり天井の構造材の現しを見ると、根來さんの設計だなといつも思います。
写真だと少し分かりづらいですが、見上げると部屋から部屋へ根太が続いています。
外部の庇までも。
天井の黒とのコントラストで、木が目立つので、視覚的にもより繋がりを感じました。
現しの根太は、天井裏に隠さないので、設計時~施工中まで細かな検討や打ち合わせが必要です。
そんな設計時の苦労も感じつつ・・・
その他に、見学してきて印象的だったことをいくつか書いていきます。
【中庭を囲んだ平屋】
この敷地の広さがあるからこその贅沢でもあると思いますが、この回遊できる廊下は根來さんの特徴のひとつのように思います。
見学時も子供たちが走り回る姿が見られました。
設計した動線を楽しんでもらえるのは、設計者にとって嬉しい瞬間ではないかなと見ていて感じました。
【建て主さん希望の色をアクセントに】
先にもお話しした屋根の見切りと水切りのガルバリウム鋼板や、
内部の建具に使われたエメラルドグリーンのような色がとても印象的でした。
聞いたところ、建て主さんがお好きな色だそう。
勝手口前の石の色ともリンクしており、建て主さんのカラーが随所にちりばめられていました。
【狭小住宅のまとめ方】
この家は、個室は最小限に絞られていて、その分共有空間が広く設計されていました。
限られた中での設計ですので、個室を最低限にして、共有空間をできるだけ広くとる、これは建売などでは考えられない、建て主さんと話しながら進める設計事務所だからできる家づくりではないかなと感じます。
もちろん生活が成り立つ範囲での提案になりますが、そういった極端さもそこで暮らす家族に合えばすごく快適な家になるのではないかなと見ていて感じました。
【根來さんらしい素材選び】
他の設計事務所の家を見学すると、今まで使ったことのない色や素材の組み合わせなどを度々目にします。
根來さんは特に幅広い素材や色などを家に取り込んでいる印象を毎回受けます。
そんな新鮮さもありつつ、KINOIESEVENだからこその木の良さを十分に感じて帰路につきました。
楽しく拝見させていただきました。
またお邪魔させてください。
(設計: 根來宏典建築研究所・根來宏典/レポート: マツザワ設計・松澤静男)
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